賃貸・戸建て火災保険の選び方 【見直しのタイミングとポイントも】
そもそも火災保険は必要?
火災保険は火災以外にも使えるの?
紹介してもらった火災保険に入っておくのが無難なんじゃないの?
賃貸・戸建ての火災保険の選び方のコツは?
ずばりおすすめ火災保険はどれ?
今の火災保険の機関中だけど大丈夫? 大家さんには怒られない?
この記事を書いているボクは、お金に関する専門的な国家資格 (フィナンシャルプランナー) を持っており、2015年から他のブログで情報発信をしています。
そこで分かったのは、多くの方は火災保険を「言われるまま」に契約していること。実は、賃貸業者や住宅メーカーがすすめる火災保険はボッタクリ商品なのです。
今回の記事は、火災保険のメリットや意外と知らないお得な使い方、そして火災保険を選ぶときのポイントについてまとめました。
この記事を読むと、火災保険の費用を現状の3分の1 ~ 10分の1に抑えることができます。
自分にあった火災保険に、効率よく加入しましょう。
それではどうぞご覧ください。
タップできる目次
火災保険は絶対に入るべき【メリットが大きい】
大前提として、保険は「低確率」でしか起こらないけども、もし起きてしまったら「重大な経済的損失」が出てしまうことに対してかけます。
- みんなで少しずつお金を出し合い、
- 運悪くトラブルに合ってしまった人に大きな金銭援助をする
というのが保険の仕組みです。
火災はどうかというと、低確率で誰でも起こしうるものですし、火災が発生した場合の経済的損失は甚大です (人的損害が幸いにしてなかったとしても)。
まさに、保険が向いている「低確率」x 「重大な経済的損失」の条件を満たしており、火災保険にしっかり入って万が一に備えるメリットは大きいと言えます。
また、賃貸契約や住宅ローンの契約時には火災保険の加入が義務付けられているので、そもそも「入らない」という選択肢はありません。
意外と知らない火災保険の使い方【「家災」全部に使える】
ここまでは大部分の方は納得していただけると思いますが、意外と知られていないのは火災保険の「火災」以外のメリットです。
もちろん保険によりますが、「火災」保険は「家災」保険、つまり家の中の火事以外のトラブルの時にも使えるのです。
- 落雷
- 風災
- 水災
さらに、自分に過失がある破損や汚損への補償もつけることができます。
例えば、
- 物を落としてしまい床のフローリングが剥げた
- クローゼットが壊れてしまった
- 子供が壁に落書きしてしまった
こういったケースにも火災保険で対応できる場合も多いです。
自動車保険の場合は、保険を使うと等級が下がってより多くの保険料が必要になりますが、火災保険は何回使っても保険料は変わりません。
つまりこういうトラブルで火災保険を使って対処すれば、ちょっとした修繕なら追加料金無しで行うことができ、賃貸の場合の退去費用を大きく抑えることができます。
火災保険はすぐに見直しが必要なたった1つの理由
賃貸物件にせよ戸建てにせよ、契約の時に「おすすめの火災保険」にセットで入っていませんか?
これは高いだけで補償が薄いボッタクリ保険なので、今スグ見直すことをおすすめします。
なぜそんなボッタクリ商品を「おすすめ」しているのか、理由はたった1つ。
それが利益になるからです。
つまり、
- 不動産屋さんはお客さんに高いだけの火災保険をおすすめし契約してもらう
- 不動産屋さんは紹介手数料を保険会社からもらう
というビジネスなのです。
もちろん、保険会社としてもうまみがあります。大した補償をつけていないのに、高額で商品が売れるわけですし、不動産屋さんが集客してくれるので広告も対して入りません。
不動産屋さんと保険会社の両方にとってもうまみがあるビジネスだからこそ、何も知らない方に「おすすめ」して稼いでいるわけです。
目安として、年間5000円以上の火災保険が「おすすめ」されていた場合は割高だと思いましょう。
火災保険の正しい選び方
それでは火災保険の選び方のポイントを、賃貸と戸建てに分けて紹介します。
火災保険の選び方 【賃貸】
賃貸の場合、火災保険は大きく2種類の選び方があります。
- 必要最小限の安い保険に入る
- 破損にも対応できる手厚い保険に入る
それぞれ補足します。
必要最小限の安い保険に入る
これはとてもシンプルで、火災やちょっとした「家災」に対応してくれるだけの保険です。
相場は年間で3000~5000円です。
破損にも対応できる手厚い保険に入る
こちらはシンプルな補償に加えて、破損・汚損にも対応できる手厚い火災保険です。費用の相場は年間で5000円 ~ 2万円というところ。
破損・汚損もカバーする手厚い火災保険を選ぶ時の重要なポイントは、
- 借家人 (しゃっかにん)賠償
- 不測かつ突発的な事故
の文言が2つとも入っているものにするということです。
1つ目の「借家人賠償」は一言でいうと大家さんのことで、大家さんから貸してもらった部屋を壊したことに対して補償されます。
そして2つ目、「不測かつ突発的な事故」です。「事故」というのは破損・汚損のこと。
「不測かつ突発的な」という文言にも注意で、これは火災保険を請求する時に、いかに予期できなかったのかを毅然と伝えればOKです。
火災保険の選び方 【戸建て】
戸建ての場合には、いろいろな事情がそれぞれ違うので一概に「正しい選び方」を示すことはできません。
1つだけ大事なのは、火災保険の相場を知ることです。
ネットで簡単にシミュレーションできます。別に契約する必要は全く無いので、価格.comなど大手サイトで火災保険の一括見積りをとってみましょう。
相場を知ることで、騙されて余計なお金を払うことがなくなります。
賃貸のおすすめ火災保険
シンプルな火災保険おすすめ3選
破損・汚損には対応しないけど、シンプルな火災保険がいいという場合には、
- 楽天損保のリビングアシスト: 年間3000円代からのシンプル火災保険
- 全労済のスマイル共済: 非営利団体なので (利益を出さなくていいので) 保険料が安い。
- 日進火災のお部屋を借りるときの保険: ネットで簡単に契約できる。年間4000円~
あたりがおすすめです。
紹介してもらった火災保険は年間1万円を越えることがほとんど。同じ補償で半額以下にできます。
破損・汚損にも対応できるおすすめ火災保険
楽天損保のリビングアシストであれば、シンプルな火災保険に追加で破損・汚損に対応できる「しっかり補償」にすることもできます。
知名度やサービスの質を考えればここ1択かと。
もちろん他の会社にも類似サービスがあり、比較をしたい方は
などで一括請求できます。
火災保険の見直しに関するよくある質問とその回答
この記事の最後に、火災保険に関するギモンにまとめて答えます。
大した違いじゃなくない?
1つ目として、年間1万円ほど火災保険料が浮いたとして、「それは嬉しいけど、そんなに変わらない」という意見。
確かに月1000円の違いなのですが、重要なのはこれが固定費だということ。
例えば時給1000円の人であれば、火災保険が月1000円安くなるというのは、労働時間を毎月1時間減らしたのと同じこと。
その1時間を別の有益なことに使えるようになるわけです。
1時間労働時間減ったのに収入は同じなので、時間あたりの単価は上昇しますね。
収入は簡単には増えませんが、不要な出費を見直して減らすことは簡単です。
そして収入を増やすのも、支出をへらすのも結果としては同じこと。
常にかかる固定費だからこそバカにせず、しっかりと見直しが必要です。
今の火災保険がまだ契約中なんだけど大丈夫?
火災保険は今入っているものがしばらく満期にならないという方は多いです。
しかし、火災保険はだいたい日割りで返ってくるので、思い立ったらすぐ見積もりしてOKです。
火災保険を切り替えたら管理会社・住宅会社に怒られない?
火災保険に加入するのは義務化されていますが、「どの火災保険会社に入るか」を管理会社が法的に強制することはできません。
賃貸契約書を確認して単に「火災保険」に加入すること、だけしか書いていなければ自由に変更して大丈夫です。
逆に「指定火災保険」に加入すること、と書かれている場合、その契約書を交わした時点で「決められた火災保険」に入ることにサインをしているので、変更することは難しいです。
地震保険は必要?
火災保険とセットで選べる地震保険ですが、結論からいうと不要です。
なぜなら、火災保険と違って損害の程度がパッと見で分かりにくく、専門家の調査を受けないといけません。
しかもよほどのことがない限り、評定は満額の5%程度にしかなりません。
満額300万円の保険でも、「普通の被害」では5%で15万円です。
地震保険に入るくらいなら、その分を自分で積み立てして備えていた方が結果的にお得です。
【賃貸・戸建て火災保険の選び方】まとめ
今回の内容を簡単にまとめます。
- 火災保険はメリットが大きい
- 「家災」にも火災保険で対応できる
- 業者のいう「おすすめ」火災保険はほぼボッタクリ
- 破損・汚損の対応もしたいなら「借家人補償」のものを選ぶ
- 火災保険は日割りで残金が戻ってくるのですぐ見積もりしてOK
- 地震保険は不要
ニーズにあったコスパのよい火災保険を賢く選びましょう。